2012-06-25

農業を通じて人というものを考える

人は生きるためには食べなくてはなりません。
食べるためには、食べるものを作る必要があるわけです。

ですが、現在では食べるために作物を作ったり動物を屠したりしなくてもいい人が増えてきました。
お金でもって食べ物を買う人ですね。

様々なサービスが生み出されて仕事も多様化すると共に、めんどうな農業などを稼業とする人は減りつつあります。
そりゃあお金があればモノを食べられるわけですから、大変な仕事をして食べ物を作るより楽なことをして食べ物を買うほうが手っ取り早いですね。

しかし、大事なものを自分でやらない、手っ取り早く済ませてしまうということは人として大きな過ちを犯している気がしてなりません。
過ちを犯しているというという表現は少々大げさですが、自分で全く生命の根源である食に感謝しないということで、そのことを蔑ろにしてしまいます。

最終的には、一番大事なことなのに大事だとわからない。
そしてそんな人が増えている気がするのです。

食べ物への感謝というのは、最終的には自然に感謝することです。そしてその自然、時には無慈悲です。収穫直前に嵐が来たりすることもあります。東日本大震災のようなこともあります。もちろんあってほしくないことではありますが、ただ自然の中に生きる人にとってそれは避けられないことであり、望んでいなくても悲しい結果になることだってあるわけです。


それも人生なんだとを受け止めるしかないんです。
そして、それでもなお前に進まなくては成り立たない。
そういうことを教えてくれるのも自然なんだと思います。

しかし今は自然に感謝しなくとも食べられることで、大事なものは感謝ではなくお金になりつつあります。
もちろんお金をもらうときにお客さんなどに感謝する人もいるでしょうが、そこに食への自然への感謝を出来る人はごくごく僅かではないでしょうか。
一番感謝しなくてはいけないところに感謝せず、ごく目先しかみえていないそう思えてなりません。

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